薬で治す精神疾患

Medicines

薬は体の機能に作用するだけでなく、心の働きにも作用します。
そのような成分を含んだ薬を飲むことで、心の機能がバランスを崩したり、低下したりすることで起こる精神疾患を治療することができます。
特に近年、自覚する人が増えている「うつ病」という精神疾患は社会問題化していますが、この精神疾患の治療方法は投薬治療も含めてきちんと確立されています。

うつ病を含む精神疾患の直接原因は、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることによると考えられています。
神経伝達物質とは、脳内で発生して人の精神面に作用する物質のことです。気持ちが極限まで沈み込んでしまう「うつ」という精神疾患に悩む人の脳内では、感情を高揚させる働きのある物質よりも、心を静める働きがある物質や、緊張させたり焦らせたりする働きがある物質の量が増えているといわれています。
人は、場合によっては緊張したり、焦ったりすることが必要です。たとえば、何かしらの危険が迫っている場合などは、緊張を促す物質が脳内で分泌されることで危険を察知する能力が高まります。しかしそれが増えすぎてしまうと、特に理由もなく焦ったり、緊張したり、心が沈み込んでしまったりすることになります。それが慢性化すると、うつ病という精神疾患になってしまうのです。
うつ病の薬として使われている「抗うつ剤」には、そのバランスをあるべき姿に戻す効果があります。
毎日飲み続けることでゆっくりと神経伝達物質の量が調整されていきます。すぐに劇的な効果が現れるというわけではないので、根気よく飲み続けていく必要があります。